「ハビタット」:環境教育を促進するエコロジカルな教育用おもちゃ

気候変動と生態系保護の意識を高める、リン・ジアシン、ヘイ・ウェイチー、ワン・ユーチェのデザイン

気候変動の影響を学び、環境に配慮した生活習慣を育むための教育用おもちゃ「ハビタット」。スペイン産のコルク材を使用し、自然環境のシナリオを再現することで、子どもたちに環境保護の意識を育む。

リン・ジアシン、ヘイ・ウェイチー、ワン・ユーチェがデザインした「ハビタット」は、気候変動が生態系に与える影響を伝え、子どもたちの環境保護への意識を高めるための教育用おもちゃです。製作にはスペイン産のコルク材が使用されており、木を伐採することなく生産が可能です。また、コルク材は静電気を帯びにくいため、ほこりが付着しにくく、子どもたちの喘息やアレルギーを防ぐ効果もあります。

「ハビタット」は、形状や色のグラデーションが施された積み木としてデザインされています。自然環境のシナリオを再現することで、子どもたちは自分たちで問題を見つけ、生態系の復元を試みます。環境要素を組み立て、動物をその生態系に戻すことで、子どもたちはより深く記憶に残すことができます。

このプロジェクトは、2022年8月に開始され、2023年3月に台湾の台南で完成しました。リサーチは、科学、芸術、数学のチームティーチングという形で行われ、気候変動の影響と日常生活の習慣を学び理解することを目的としています。具体的には、気候変動の原因、影響、緩和策、適応策を収集し、子どもたちの年齢発達に適した遊び方を分析し、持続可能な素材を目指しておもちゃの品質を分析しています。

コルク材は破片で構成されているため、表面が不均一で手作業で再仕上げが必要です。また、コルクのサイズが小さいため、最終的なサイズは簡単に壊れてしまう可能性があります。しかし、これらの課題を克服し、気候変動が生態系に与えるダメージを伝え、子どもたちの環境保護への意識を高める「ハビタット」が完成しました。

「ハビタット」は、2023年のA'トイズ、ゲーム、ホビープロダクトデザイン賞でブロンズを受賞しました。この賞は、経験と創造性を証明し、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にするデザインに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: ChungSheng Chen
画像クレジット: Image#1~#5: JiaXin Lin, WeiChi Hsieh, YuChieh Wang, WeiCheng Wang, 2023.
プロジェクトチームのメンバー: Instructor: ChungSheng Chen Designer: JiaXin Lin Designer: WeiChi Hsieh Designer: YuChieh Wang Designer: WeiCheng Wang Tainan University of Technology Product Design Dept.
プロジェクト名: Habitat
プロジェクトのクライアント: Tainan University of Technology/Product Design Deparment


Habitat IMG #2
Habitat IMG #3
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Habitat IMG #5
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